たまたま、先日コーチジャケットの話でBEACH BOYSのカールウィルソンがリバーシブル(と思しき)のサテンのスタジャンを着てて・・と書いてたんだけど、良く考えてみるとメンズって結構リバーシブルのアイテムがあるよね。アウターに限らずキャップやベルトまで有ったりと、まァ随分と色々な種類のアイテムが生み出されてる。CHAMPIONのリバーシブルTなんかは有名だよね。
ボクに取って初めてのリバーシブル体験は、実は小学校の時の紅白帽である。赤と白とが表と裏になってて、体育の時間や運動会の時に使うものだった。子供ながらに、これはなかなかの発明だなァ・・なんてその時は思ってたけど、子供というのはスゴイ!友達が更にツバの部分をトサカの様にアタマのてっぺんに持って来て左右で紅白に分けて被るという「ウルトラマン」という被り方を編みだし、一躍学校中で流行ってしまった事があった。昭和のいい時代だった。
話しを元に戻すけど、アメ横時代からリバーシブルのアウターなんかを接客する時はいつも「一粒で二度美味しいんですよ。ドーナツ盤で言う両A面!絶対お得ですよね〜」なんて言ってたけど、実はず〜っと密かに思ってた事が有る。確かに現行のWILDTHINGSのPRIMALOFTジャケットやCRESCENTのダウンベストのように秀逸なリバーシブルのアイテムも少なからず有ると思う。でも中には正直言って裏返しにして着れないワケじゃないけどリバーシブルとエラそうに言う割にはルックスがどう見ても所詮裏側なのも多いんだよ。#MA-1なんかは、明確な理由があるから、ああいう構造になってるんだけど、かと言ってオレンジの裏側を表にしてファッション的にカッコいいワケ無いしね。
で、そんな事を思いながら過去に遡って自分でリバーシブルのアイテムを本当にカッコいいと思って、ちゃんと表も裏も着てたアイテムって何か有ったんだろうか?と考えてみたんだね。そしたら幾つか思い当たるのが出て来た。
今は無くなっちゃったけどイギリス製のAUTHENTIC IMPORTSというのが有って、ボクらは「オーセンティック」と呼んでた。丁度78年頃から始まったBARACUTA #G-9を軸とするSWING TOPの本格的なブームに乗じて、アメリカやイギリスの「それ風」のSWING TOPが何種類か入荷したうちのひとつだったんだね。代表的なアイテムとしては#G-9とほぼ同じで裏のチェックの柄が違うだけみたいなのがあったんだけど、それとは別に画像のモノはリバーシブルで本家BARACUTAには存在しないアイテムだったので、これはすごく人気が高かった。
その頃「る〜ふ」ではSWING TOPとしてはBARACUTAやFOURCLIMESは勿論の事、アメリカのIZOD LACOSTEや、またSHANE HOUSEなんていうブランドなんかも取り扱ってたから色んなSWING TOPがある中「通」なヒトにウケまくってたのがAUTHENTICだったんだよ。画像のモノの他にメルトン×ツイル、メルトン×コーデュロイなんかも有って個人的にもかなり好きなアイテムだったけど、これが両面とも美味しく頂けるアイテムだった。
画像のモノはネイビーを表にして着ると、ちょっと大人っぽいカンジでそのツートーンの色あいがカーキのチノパンなんかに、スゴく合う(と思う)んだね。おまけに「BARACUTAと違って見返しの部分が無地になりますから、これならチェックのシャツもストライプのTシャツも着れますしね〜」なんていう殺し文句もあったし。
そしてもう一つがご存知MIGHTY MACだよ。これも79年頃のアイテムでPYRO NESSというアイテムなんだけど数あるMIGHTY MACのアイテムの中で唯一のリバーシブルだった。
これも結構好きなアイテムで裏も表も気に入ってるんだよ。特にMIGHTY MACの表側の白っぽい色(SAND カラーと言って、今現在も35サマーズさんが、このRACE CLOTHという生地を復刻して定番色として展開されてる同じ色)は、どうしても袖口がすぐ汚れてしまうので汚れたら裏返しにして着たりしてた。カレーうどんを食べる時とかもね。
このアイテムはLEVI'Sのデニムなんかに良くマッチしてくれて本当に便利でカッコ良かったから35サマーズさんに是非、完全復刻を・・と去年お願いしてみたんだけど、何故か却下されてしまったんだよ。(苦笑)共地のエルボーパッチも付いていてカッコいいと思ったんだけどねェ。
多分MIGHTY MACご自慢のアイコン、T型スライダーが、このリバーシブルには付けられないもんね。どこのパーカか分からなくなるからだよ、きっと。