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2010年9月アーカイブ

 このところ夏になってくるとまたまたまたプレッピーブームのおかげで、またまたまたデッキシューズが人気のようである。うんうん、よしよし、いいことだ、いいことだ。 でもさー、「デッキシューズのド定番」とかなんとかいっちゃって雑誌に紹介されたり、セレクトショツプなんかに並んでるのはパラブーツのやつなんだよなぁ。フントニモー、いったいいつからパラブーツのデッキシューズがド定番ということになってしまったのだ。違うだろそれ。パラブーツといったら、デッキシューズでなくてシャンボールだろ。ウエストンのゴルフが高くて買えなかったら代わりに履く靴で、オレもゴルフが買えなかった頃によく代わりに雨の日に履いたもんだよ。
デッキシュースのド定番といったらば、昔も今も「トップサイダー」でしょうにぃ〜。なんやらバンドオブアウトサイダーズがコラボしてるらしいけど、あれはダメ。別モノね。やっぱトップサイダーといったら、レザーのデッキモカもいいけど、ピーナッツトゥのキャンバスオックスフォードだがや。色は白にするか、紺にするかで迷うところ。どっちもすてがたいんだよね〜。 ちなみにオレが初めてトップサイダーを買ったのは高校2年のとき、白のキャンバスオックスフォード。あまりに美しすぎて汚すのがもったいなくて、学校に履いていったりしなかったね。そしたら1こ下の後輩のサッカー部のやつが同じのをカカトを踏んで履いてやがって「こんないい靴をなんつう履き方すんだ!」って、めったに怒らない温厚なオレがイカったわけ。よっぽどコワかったらしい。
昔、東京でバッタリ再会したら、そいつは青山のコムデギャルソンの店員になっていた。「自分、今でも覚えてますっス、いでさんにトップサイダーのカカトを踏んで履いていて怒られたのを」だって。
ええ話やなぁ〜。あの時のいで先輩の教えが効いたのか、最近のコムデギャルソンはラコステやブルックスやセントジェームスなんかとコラボしていて、ちょっと「お、欲しいかも」と思ってしまう。以前、TUBEの斉藤さんにその話をしたら、なんでもジュンヤワタナベってのはいつもチノパンにBDシャツのアメカジくんなんだってさ。あーねー、それでか。 で、話はトップサイダーに戻るんだけど、その後メイドインチャイナになっちゃってさ、ヘンチクリンなヨットの帆みたいなロゴになっちゃってさ、オレはもうトップサイダーとはあれから何十年も決別した夏を送っていた。
そしたらこないだセプティズを覗いたら、玉木店長がいいカンジに色褪せた紺のキャンバスオックスフォードのトップサイダーを履いていたのだ。
マリンブルーの半袖のスウェットに、ブルーのヒッコリーストライプのカーペンターパンツで、紺のトップサイダー。  いいじゃないの〜、爽やかで。ニートなシティボーイじゃん。これで正ちゃん帽でも被れば80年代の青学のテニス部じゃん。
でも、半袖スゥットもカーペンターパンツもいまどきのサイジングってところが昔のニートなシティホーイとはちょっと違うけど。
変わっていないのはトップサイダーだけ。しかもカカトを見たらロゴはちゃんと昔の雲がモクモクしたやつに戻ってるじゃないのよ。一時期、もうなくなっちゃったけど渋谷にあったゴールデンチャーでこのロゴのやつの復刻版を細々と売ってたけど、最近またトップサイダーはこの雲がモクモクに戻ったらしい。思わず玉木さんに「やっぱいいよねー、これ」と言っちゃったが最後、「お店じゃなんだから、近所の喫茶店でトップサイダーについて多いに語ろうよ!」ということになってしまった。しもたぁ〜、言わなきゃよかった。こりゃあまた2時間はいくな...。

 平日の昼下がりの三茶の喫茶店。コーヒーを飲みながら40過ぎの中年オヤジが2人、何を楽しそうに話しているのかと思えばトップサイダーのこと。スペリーソールがどーしたのこーしたのって、これがホントの滑らない話である。

玉木店長「スニーカーで唯一、色が褪せてもカッコイイのは紺のトップサイダーだね」

いで「うんうん、そうそう」

玉木店長「今日の僕みたいに白いソックスをはいて履くのもまたカッコイイんだよね」

いで「うんうん、そうそう」

玉木店長「白もいいんだよね〜。美しくて。メイドインUSAの昔のを持ってんるだけど汚すのがもったいなくて箱ごとしまってるよ」

いで「うんうん、そうそう」

 しまいにゃ玉木さん、履いていたトップサイダーを喫茶店でぬいで、その場でオレに見せはじめた。これってどうなのよ?ハタから見たら...。
またオレもオレだよ。ぬぎたてのホヤホヤの湯気の出てそうな玉木店長のトップサイダーを何のためらいもなく手に持って、しげしげと眺めてるでやんの。
そうそう、トップサイダーの弱点ってさ、このカカトの中のヒールカップが履いているうちに割れてきちゃうんだよねぇ。
するとなんと玉木さんのトップサイダーは、よく見るとカカトのステッチを一度ほどいて中のヒールカップを取り除いて履いているのである。おそるべし、セプティズ玉木店長のトップサイダー愛。 結局、オレも30年ぶりに買っちったよ。紺のキャンバスオックスフォードのトップサイダー。値段が7千円ちょいと昔とさほど変わっていないのも嬉しい。
オーシ、この夏はこれを素足に履いてだね、パッチワークのクレイジーマドラスのショーツで白のラコとか爽やかに着ちゃうんだもんね。 さっそく、おろしたてを素足ではいたら、イ痛痛痛ッ......、その日のうちに両足のカカトに30年ぶりに靴ズレができてしまった。
すっかり忘れてた、キャンバスのトップサイダーって最初は靴下をはいて履かないと靴ズレができちゃうってこと。これもまたトップサイダー愛。オ〜ロオロオロオロナイン。

文 いであつし/イラスト 綿谷

 日本人がどんなに頑張っても絶対似合わない三大アメカジアイテムの1つと言えば、アロハシャツである。ちなみにあとの2つはオルテガのベストとカウボーイブーツ。どれも持ってるけど、例えばオルテガのベスト。あれもアメカジ魂をそそるアイテムであるが、これまで何度となく頑張ってみたけど、ありゃあ着るもんじゃなくて部屋にかけて飾って置くのが一番いいのだと最近やっとわかった。

 で、アロハシャツだ。これもまた日本人には最も危険なアメカジアイテムである。ゴーベアフットとかパタロハとか、夏になるといつも頑張ってはみるんだけども、やっぱダメ。ムリ。サーファーじゃなくて健康ランドの客か、ウクレレ持てば牧伸二になってしまう。
しかし、日本人でも唯一、許せるアロハシャツがある。そう「レインスプーナー」だ。裏地使いのプルオーバーでBD仕立て。これぞまさしくワレワレ、アロハシャツが似合わないコンサバカアメカジの救世主といえる。  嬉しいことに今年の夏は、このところのアメカジ景気で、なんとそのレインスプーナーがまた再び人気らしい。
でもごたぶんにもれず、最近はもうレインスプーナーもMADE IN ハワイじゃなくなっちゃったらしいねぇ。どうしてもMADEINハワイじゃなくちゃやだというアメカジオヤジは、「セプティズ」に貴重なMADE IN ハワイのレインスプーナーがまだ数着あるらしいから、サイズと柄が合えば早い者がちである。急げ、同士よ。

 なにしろ、初めてレインスプーナーのアロハシャツを見た時の感動といったらそりゃなかった。裏地使いでプルオーバーでBDってのにも感動したけど、もっとコーフンしたのがいかにもメイドインハワイなビキニ姿のフラガールが踊っている、あのタグね。オレらの世代はああいう手のこんだタグに弱いのよ。またあのアグネスラムみたいな巨乳のフラガールがええのよねぇ〜。 昔、渋谷のラブラドールリトリーバーで、あのビキニの上を着てないビーチク丸出しのノーブラの柄のレインスプ-ナーの別注Tシャツが売ってたことがあった。買っときゃよかったなー。レインスプーナーのあのタグのアグネスラムのビキニの下のビーチクを見てみたい...。これ当時の若者のみんなの夢だったから。

 オレが初めて買ったレインスプーナーは1980年。大学1年生の時。銀座のシップスで買ったマドラスチェックの柄のやつである。なんでアロハ柄にしなかったのかっつうーと理由は、当時、同級生のサーファーだったやつがいつも着てやがったから。ジミーコナーズみたいなサーファーカットのそいつは、レインスプーナーのアロハにグレイのファラーのホップサックパンツにワラビーを履いて、いつも小脇に鎌倉の元町ユニオンの紙袋を抱えていた。80年代のサーファー大学生の鉄板コーディネート。これでモテないわけがない。これに対抗するにはプレッピーしかないと思ったオレは、そこで、シップスで買ったマドラスのレインスプーナーである。これにラコステの白いテニスパンツをはいて、素足にトップサイダー。そして渋谷のファイヤーストリートのサンデービーチで買った正ちゃん帽。これでモテないわけがない。ないはずなのに、でもモテなかった。トホホ...。

 そんな苦い80年代の青春の思い出もあるレインスプーナーでありますが、去年、フラを習っている娘を本場で踊らせてあげようと遅かれながら、初めてハワイに行ってきた。ハワイに行ったら絶対に行こうと思っていたのはアラモアナショッピングセンターでもラルフローレンでもなくて、もちろん、本場のレインスプーナーである。銀座のシップスで初めて買って以来、長年の夢だったかんね。そしたらアータ、本場ハワイのレインスプーナーって、なんか日暮里の生地問屋みたいな店内でハワイの土産屋さんみたいなお店でやんのね。もっとこう、昔の銀座のシップスみたいなハワイアントラッドショップを想像していたのに、なんだよこれ。フントニモー、それならそうだと、もっと早くに正しくおせーて欲しかったよ。オレの20年間のレインスプーナーへの想い、すべてアロハオエ。

文 いであつし/イラスト 綿谷

レインスプーナーのアイテムはコチラ

 えーと、まず本コラムのタイトルの「MADE INフントニモー」ですけども。直訳すると「フントニモー製」?「フントニモーで作られている」?ていうか、これあってる? まぁそれはともかく、40も半ばを過ぎたポパイオヤジってぇやつ(オレのこと)は、哀しいかな、この「MADEIN○○○」ってタグに未だに異常に反応しちゃうのよね。
もちろん、○○○の部分はUSA、ENGLAND、FRANCE、最近はITALYも許容守備範囲。ここんところが、間違ってもCHINAとか、PERUとか、ホンジュラスだとか、そんなアータね、行ったこともないような国であってはならぬわけである。
しかしいつまでたぁーってもそんなことにこだわるのは、すっかり自分がオヤジになった証であって、いまやセレクトショップでも平気で日本製の「ラコステ」のポロシャツを扱ってる時代なのだ。フントニモー、なんだよ、今になって「ラコポロは、日本製がいちばん昔のフランス製に近い」ってさぁ〜。
怒ったオレは真実のインポートラコポロを求めて、さっそく『セプティズ』に巡回に向かったのである。言っとくけど、店長の玉木さんにラコポロを語らしたら長くなるよ。
「昔のワニはいまのワニよりも尻尾が数ミリ上に向いてるんだよ」なんて話をえんえんと聞かされる。それを飽きもせずにえんえんと聞いちゃうオレもオレだけど。

 ぐふふ、でもそんな玉木店長もラコポロの下にTシャツなんか着ていやがった時期があることを、オレは知っている。一時そういう着方が流行ったのだ。フントニモー、ダメダメ、そーゆうのは。フレンチラコはちょうちん袖がパツンパツンのサイズをだね、クタクタになるまで着込んでだね、胸の2ボタンをVネツクのTシャツでも着てるがごとく全開にして着なければ、ねばならぬなのっ。
そういうオレも30枚は持ってるフレンチラコ。最後のフランス製が出回った時期とその着方が流行った時期が一緒でさぁー、あわてて買い集めた最後のフレンチラコ、下にTシャツが着られるようにってんで全部サイズ5でやんの。それじゃダメじゃん。トホホ。

 そういうわけで、いま着られる、真実のラコポロを久々に新調しよっかとセプティズを覗いたら、これがアータ、驚いたのなんの。フレンチラコ、うんうん、それは知ってる。
なぅあにぃ〜、ワニが銀色のシルバーラコ?なぅあにぃ〜、鹿の子でも素材が違うミニピケ?なぅあにぃ〜、着丈が短くてタイトフィットのイタリアンフィット?着丈だけが、ちょい短いアメリカラコ?
ややこしや〜、ややこしや〜。いったいいつからラコステはこんなに複雑になってしまったのだ。犯人はクリスファー ルメールか?
真実のインポートラコはラコでも、セプティズにはいまどきのラコポロが何種類も揃っていて、ラコステといったらフレンチラコかアメリカ製のアイゾッドの2種類しか知らないポパイオヤジは、いったいどのワニを選んでいいんやら、サッパリワケワカンネ。
オレはズラリといろんなラコステが揃った棚を前にして、うっかり間違えて禁煙のスターバックスカフェに入ってしまって何種類もあるコーヒーのオーダーの仕方がわからずにオロオロしてるオヤジ状態になってしまった。
人生いろいろラコステもいろいろ。もうMADE INどこのでもいいから、ワニください。

文 いであつし/イラスト 綿谷

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イラスト 綿谷

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